危ない家庭教師〜美男兄弟の誘惑〜

「な、何?」


私はベッドに寝かされ、馬乗りになった涼君に両肩を押さえつけられ、身動きが出来なくなっていた。


「なあ、勉強より楽しいコトしようぜ?」


息が掛かる程、涼君の顔が近い。


「悪ふざけはやめなさい!」


「いいや、本気だよ。眼鏡の女と“やる”のは初めてだ」


「は、放して!」


「大声出せば? ドア開いてるから、下のババアに聞こえるよ?」


大声?
どうしよう……


確かに奥さんはドアを閉めずに行ったから、私が悲鳴を上げればそれを聞いて助けに来てくれるだろう。

でも、それって私にとって恥ずかしい事ではないのかな。私に油断があったとも思えるし。


それに、こんな状況なのに、私は恐怖を感じていない。正確には、涼君に恐怖を感じていない。