危ない家庭教師〜美男兄弟の誘惑〜

「嘘? だって、土日に涼とデートしてたんじゃないの?」


「違うよ。涼君はサッカーをしてただけだよ」


「サッカー?」


「うん。ワタシはそれを見に行ってただけだよ。その後デートに誘っても断られた。お姉ちゃんが好きだからって……」


涼が回数を減らすとか言ってたのは、サッカーの事だったんだ……


私は力が抜けると同時に、嬉しさが込み上げて来た。


涼と冴子は付き合ってなかった。そして、涼も私を……好き。


「涼君、ごめんなさい」


冴子は涼にも謝り、うなだれていた。ところが、


「今更謝られても遅いよ!」


それは、涼の悲痛な叫びだった。


「涼君……?」


「綾子はもう、兄貴のものなんだ……」