危ない家庭教師〜美男兄弟の誘惑〜

そして日曜日。


前回と同じく、芝生が生えた来生家の庭でバーベキューをするべく準備をしたが、いざ始めようとした頃、空模様が怪しくなって来た。


まだ遠くの空だけど、黒い雲が見え、耳を澄ますとゴロゴロと雷の音が聞こえて来る。


そこで大事を取り、家の中へ移動して焼き肉パーティに切り替える事になった。


みんなで手分けをして家の中への移動が済み、一段落したところで私は話を切り出す事にした。


来生家では私に話相手もなく、これ以上長居したくない、という事もあって。


「稲垣君、飲み直そう?」などと言いながら上機嫌な部長さんに近付き、家庭教師を辞めさせてほしいと、私は言った。


その理由としては、自分の勉強をしたいという事と、涼はもう一人で大丈夫だから、という事にした。