危ない家庭教師〜美男兄弟の誘惑〜

「やめて!」


涼は私に押され、後ろによろけた。そして、目を見開いて驚いた様子の涼。

そんな彼に、私は手の甲で頬を拭いながら、


「どうして私にキスするのよ?」


と、再び問いただした。泣いていたせいで、声を震わせながらだけど。


「それは……」


口ごもる涼に私は、


「“したいから”なのよね?」


と、前に聞いた時の涼の答え方を真似して言った。皮肉っぽく。


「それもあるけど……」


「他にもあるの?」


「ん……、綾子が……」


“綾子が”で言葉を切ると、また涼は口ごもった。


その涼が、私には恥ずかしがってるように見えた。顔もいくらか赤くなっているような……