今日は薫に会いにいく金曜日


由紀、祥子、エリカ・・・

みんな予定を空けてくれた


「薫~今日は美女軍団やで!」


相変わらず薫は優しい笑みを浮かべて

眠っている


「ふ~ん、この子が噂の薫くんかぁ」


まじまじと見つめるエリカの横で


「真琴の好きそうなタイプやな」

っと由紀


由紀は学園祭に行った時

拓に会っていたのでそう思った


祥子が真剣な表情で言った


「言いにくいんやけど・・・

正直今どんな状態なん?」


「ううん!友達には聞いてほしいねん

薫が昏睡状態から意識不明のまま

もうすぐ2年になるんやけど・・・」


あとは体力勝負らしい


かといって体力があれば回復する

というものでもない


しかし体力が低下すれば身体はもたない

感染症にでもかかれば

間違いなく命をおとす・・・


意識が戻る確立は限りなく少ない

でもその確立が0でない限り

真琴は諦めない


「私は待つよ・・・

そんなん奇跡やって言われても

私はその奇跡を待つ!


薫と出会えた事だけでも奇跡やん

明日っていう日がくる事だけでも

それは奇跡やん・・・」



もう泣いてはいない



真琴はこの2年で何かを悟ったように

強くなっていた・・・