じりりりりりりりィィィィィー・・・・
朝か。
とりあえず、学校の準備しなきゃ。
制服に着替え、リビングへ行く。
「おはよう、悠」
お母さんが笑顔で言う。
「・・はょ」
小さい声で挨拶する。
それでもお母さんは満足したようで、またテレビを見ている。
昨日のこと、いろいろ考えてみた。
そして、出た答えは
水菜と付き合うって事。
そして、
獅子の奴らのボスを私が突き止めてみる事。
水菜は、多分だけど私も好きなんだと思うから。
だから、付き合ってみる。いや、付き合いたいって思う。
そう決めたからには水菜の役に立ちたい。
それで、昨日菜瑠君が言ってた話。
私も気になるし、水菜達の手間も省ける。
「悠?遅刻するわよ?」
ボーとしていた私にお母さんが心配して言う。
「うん。あ、ねぇお母さん」
「何?」
「私、水菜と付き合うことにする、から」
「え・・・?」
一瞬びっくりした表情を見せ、すぐに笑顔に変わった。
「そう!おめでとう、悠。」
「あり、がとう」
そういって学校への準備をする。
「いってきます。」
ドアを開けながらそういうと、背中から「いってらっしゃい」元気な声が聞こえた。
学校につくと何人かのクラスメイトが話しかけてきた。
「何で休んでたの?」と。
私は体調不良とだけ言って席に着いた。
すると
「おはよ、悠」
「あ、一弥。
おはよう。」
一弥は席が前だからよくしゃべる。
手紙を授業中に回したりもした。
「ねえ、悠って姉ちゃんいたっけ?」
「あ、今度できるの。」
すると一弥は不機嫌そうな顔をして、
「できるって?」

