そんな事があったからクリスマスは好きじゃない。

けれど・・・
こいつ等は

「やったぁぁぁぁぁぁ!!クリスマス~~~~!暴走!暴走!」

彼女とかいねぇのかよ。
寂しい男たちだなぁと思ったのが伝わったのか、彪が

「結愛ちゃん。こいつ等、彼女いないから、もしよかったらクリスマスに走るんだけど一緒に走らない?」
「・・・走る?」

走るの意味がわからなかった私は首を傾け、彪の綺麗な瞳を見つめながら言った。

少し笑った彪はとびきりのスマイルで

「暴走のことだよ。夜とかバイクが走ってる音とか聴こえない?」
あ、なるほど。
「聴こえる。」
「そうそう。あれあれ。実はあれって暴走族がバイクや車で走ってるんだ。」
そうなんだ。
いくら両親が暴走族って言っても私が生まれる前の話だ。
わからない。

「そうなんだ!じゃあ、龍輝もするのぉ?」

「うん。」
なぜか嬉しかった。
でも龍輝は全国TOPの族。

何人くらいなんだろう?
「それって何人くらいが参加するの?」
「う~ん。同盟組んでるチーム全部入れると2000人くらいかなぁ?」

2000人!?

そんなにいるのかよ!!
またもや気持ちが通じたのか
「多いでしょ。でも本当はもっといるよ。多すぎて参加できないだけ。まあ、龍輝だけでも800人いるからね。あとは、レディースの美虎とか一番仲がいい龍星(りゅうせい)とか晴輝(はるき)とか美堂(びどう)とか、まだまだあるよ。」

なんか人の多さに聞いただけでもクラクラする。

だけど
「絶対参加する!」
そう言ってた。