「行ってきまぁぁぁす!!」



私はサハルドの後ろに乗り、みんなに手を振ってお城の門を出た。


本当は私も1人で馬に乗りたかったんだけど、城下町で女の人が1人で馬に乗るのは珍しいらしく、しょうがなくサハルドの後ろに乗っている。


城下町に馴染めるように、洋服はワンピースにフード付きのコートを羽織ってブーツを履いている。


サハルドも馴染めるようにシャツを着崩し、パンツをエンジニアブーツにインしている。



「サハルドは城下町に行ったことある?」

『小せぇ時にちょっとだけな』

「どんなとこだったか覚えてる?」

『覚えてねぇよ』



お城から城下町までは馬を走らせて30分くらいのところにある。


お城お出るのは結構簡単だけど、入るためには2つの門で門番の検査を受けなければならない。


私も例外ではない。


普段の私とは違うため、門を通るのが大変らしく、お父様が通行証をくれた。