「ミラン大丈夫?」
「なあに?若菜。あなたに心配されるほどヤワじゃないわ」
ミランは口では強がっているが目で見てとれるほどに顔を歪ませている
この上ない邪気から生み出される不愉快な吐き気に体も心も限界だ
-人魚の姿でもあんなに真っ黒で醜いものがあるなんて
ミランほどではないが、若菜にとっても視界に入れたくないのは同様だ
「ねえ魔女さん、何でも…私の願いを何でも叶えてくれるって本当?」
カレンもこの魔女の邪気に体が堪えないはずはなかった
カレンの体も心なしか震えている
「叶えて欲しい願いがあるの!お願い」
だめ、その人の誘いに乗っちゃ、だめ
言わなきゃ
カレンを止めなきゃ
「だめ!!」
若菜はやっとの思いで叫んだ
魔女がねっとりした視線をちらりと若菜に向けた
それだけで若菜は声が出なくなるのが分かった


