「あなた変な人ね」
「え?そうかな…自分じゃあんまり分からないけど」
「変な人よ」
シンデレラはくすくすとさぞおかしそうに、上品に笑った
こういう時、生まれながらのお姫様って本当に上品が板についているんだな…と若菜は思った
「さぁ、おしゃべりはこの辺にしないと、お母様に怒られてしまうわ」
うん、と言いかけて若菜は本題を思い出した
「あの、あなた名前は?」
「名前?」
シンデレラがさも不思議そうに返すのが若菜には居心地が悪かった
「あるんでしょ、ほんとの」
「いいえ、私はシンデレラよ」
「でも、」
「私はシンデレラ。今にわかるわ」
‐え…?
「さぁ、これを片付けちゃいましょ!!!」
目の前には山積みの洗濯
ほつれたドレス
磨く前のアクセサリー
食事のメモ
「泣きたくなってきた…」
‐いつもこんなの一人でさばいてるのかな
若菜はシンデレラの日常を思った


