トリップ少女


「もうシンデレ、あ、これは本名じゃないんだった」


シンデレラを探すと意気込んで15分、一向に見つけることは出来なかった


若菜は広すぎる屋敷に途方に暮れた



「本当にどこ行っちゃったのよー!!!!」



そのとき女性が数人怒鳴りつける声が聞こえた





「シンデレラ!!さっき言いつけたおやつはどうしたの?早く持ってきなさいよ!!」


「シンデレラ!!このドレス、ほつれているわ。今すぐ直しなさい」


「シンデレラ!!あんた本当にのろまなんだから!!のろまで愚図なんてうちにはいらないのよ」


奥さまとその娘達:リリー・ピアーニが言いたい放題シンデレラを罵倒していた



「はい、わかりました奥さま」「えぇ、すぐに」


シンデレラは俯いたままただうなづくしかない



‐うわーひどいいびられようだわ…

‐あの三人衆とは話する気にもなれないわ




「「お嬢様、私どもも手伝います」」

「あんたたち、シンデレラを甘やかすことないのよ!!それにあんたたちには別の仕事がたんまりあるんだからね」


他の使用人たちがシンデレラに助け船を出そうとするも、奥さまにあっけなく遮られる



「いいわ、私大丈夫だから」




「あぁああああ鬱陶しい!!!!!家の空気が悪くなるじゃないの!!!」


「何よ、『私は大丈夫』って。まるで私たちが悪者みたいじゃない」


三人してシンデレラに、ハエでもみるような目を向けた


シンデレラは無表情のまま部屋を立ち去った