二人が再び現れたのは夜の海だった
「あれ、今度は夜なのね?」
「そうよ。今回が、クライマックスみたいね」
「そう、」
若菜はめっきり口数が減ってしまったようだ
「あのね若菜、声がでなくて泣き続けるカレンを見て、気の毒になっているのは分かるわ。でも、仕方ないことなの。あなたが人魚姫を選んだ時点で、避けられないのよ」
「でもミランいったよね?物語の結末を変えることは出来なくても、過程は変えることが出来るって。私出来ると思ってた!!実際に出来たはずなの!!でも、カレンの声は消えてしまった…私が止めていれば、せめてきれいな声で思いを伝えることが出来たかもしれないじゃない!!」
若菜は泣いてしまいたくなるのをこらえていた
ミランは気の毒で、慰めてあげたい気持ちもありながらも、酷な選択をすることにした
「仕方ないのよ。人魚姫は代々そうやって語り継がれてきた“おとぎ話”なの。確かにあなたの努力次第で声は大丈夫だったかもしれないわ。そういう風に魔女に交渉できたかもしれないわね。でも、出来なかった。それは明らかに若菜の実力不足と言わざるを得ないわ」
若菜は目を見開いてミランを見た
「そこまでいう?」
ミランはその言葉に眉をひそめた


