カレンは泣きながら窓際にいる二人に近づこうと一歩を踏み出すと、カレンは顔を激しくゆがめた
“痛み”
一足歩くごとに足の裏に、ナイフで刺すような激痛が走る
カレンが人間になる条件として払った対価だ
「やっぱり、痛いのね…」
あってほしくない、と思っていた現実を目の当たりにしてしまった
その痛みにカレンはさらに大粒の涙を流し続けた
若菜は見ていられなくなった
かける言葉も見つからなかった
ただひたすらに後悔を重ねるだけだった
-私があの時掴み掛ってでもカレンを止めていれば
-カレンに恨まれたとしても、力づくで瓶を奪うべきだった
カレンはもう二度と、あの美しい声で話すことも、歌うことも、海を自由に泳ぐことも、ただ普通に歩くことさえ到底できなくなってしまったのだ
こんな思いを繰り返し噛みしめるしかなかった


