トリップ少女


-「昨日は災難だったな」

-「そうね、私あなたが目を覚まさないかと心配で心配で…夜も眠れませんでしたわ」

-「予想外の嵐だったね。命があっただけでもありがたいよ」



立派な服装をした男女二人組が近づいてきた




「ねぇミラン、あの男の人って…」


「間違いないわ。カレンが助けた王子ね」



若菜とミランは目くばせをした




-「それにしても、君が助けてくれたんだろ?おけげで僕は助かることが出来た」

-「そんな、当然のことですわ」




「!?!?!?!?ミラン、これどういうこと?」


「私が聞きたいわ。あの女、カレンが助けたのに自分の手柄にしたわね」


「そんな!!それじゃカレンは?カレンの努力は??」


若菜は目を怒らせて、声も気付かぬうちに大きくなっていった


「若菜、それ以上は」




-「あら?」

-「どうした?」

-「岩の影から声が聞こえませんでした?」

-「まさか、あっちは海だぞ。ありえないよ」

-「そうね、聞き違いね」


王子と女性は何事もなかったかのように話をつづけた




「あっぶなかった…」


「バカ!!バレたら駄目なのよ!人間にとって私たち人魚は“おとぎ話”の住人でしかないんだから」


「ごめん…」