「はい、なんとか。」 「一昨日の電話、俺が出たんだよ。」 「え?そうだったんですか!」 「そっ。じゃ、少し座って待っててくれるかな?」 「はい。」 あたしは近くのソファーに腰をかけ、ぼんやりしていた。 電話の人、この人だったんだぁ。 「山岸様、今日担当いたします芝宮です。では、シャンプーからいたしますので、こちらへどうぞ」 「お願いします」 緊張していたあたしに、芝宮さんは優しい笑顔で接客してくれた。