ねぇ、こっち向いて?





って、……は?




目の前には、

うっすら目を開けて、

ふにゃぁと笑う美世がいた。






だからさ、

こういう無防備な笑顔が駄目なんだって…。






美世の小さく整った唇に、

俺はそっと、

自分のそれを

触れさせた。






流石に今までだって、美世とキスはしたことなかったから、柄にもなくドキドキなんてした。



けど、美世は幸せそうに微笑むとそのまま……


……寝た。






ちっ。

お子様め。

寝ぼけてたのかよ。