ねぇ、こっち向いて?





「……まぁ、いいか」


そう呟きながら立ち上がったまーくんは、机の中からラッピングが施された箱を取り出した。




「これ。」

「……なぁに、これ?」


あたしは、照れくさそうに差し出されたそれを受け取る。




「誕生日プレゼント」


え? へ?


「あの時の7月7日の答え。
……美世の誕生日だろ?」


「…お…、…覚えて…くれてたの…?」


「ぷはっ!忘れる訳ねぇだろ!毎年一緒に祝ってんのに」




……だって、先週は忘れてたじゃんか。

……バイトだって、入れちゃってたじゃんか。