もうひとつの卒業

「本当なの。

決心は固いみたい。

きっと疲れているのよ。

倒れたりしたし。

他の理由があるにしても、無理はさせられないわ」


美鈴は早苗の健康を気遣った。


でも、拓馬にはわかっていた。


早苗が別の理由で去って行くことを。