暫く歩き、ある場所で青年は足を止めた。
そこには赤い鳥居があった。

鳥居の先には異様な空気が流れ、此処とは違う気がする。
何かが…ある?
 

 
「この先は…俺は通れない。」



その言葉が暗に意味するもの。

…つまり、この先に行けと言うのか。
しかも、たった一人で。



「俺の推測だが…向こうには異形はいない。というより、入れない筈だ。」


危害を加えるものがいない。

青年の口振りからはそれが嘘か本当かは正確には判断できないが、今迄の言動からして私を陥れようとはしていない。


…信じていいのだろうか。


「此処のほかにもう二つ鍵になりそうな場所がある。
…其方のほうが有力である可能性が高いが、調べるに越したことはない。」

「そこには…貴方は入れるんですか?」


他の場所にも一人で行くなんて、耐えられない。


「ああ…まだ確かめてはいないが、此処とは気が全く違う。」


つまり、入ることが出来ると都合よく解釈してもいいだろうか。

青年がその後に付け足した言葉に驚愕する。



「…その二つのうちの一つには、お前の言う女が出入りしているようだ。」

「…。」



そんな…。

青年が女に反応していたのはこういう事だったのか。



もう出会いたくない。

あんな怖い光景を見た後で、手掛りとなる女の人の居場所が分かっても、複雑だった。


しかし、青年は黙った私の気持ちは汲んではくれず、視線を鳥居に向けると早く行けというように、口には出さないものの態度が物を言う。