「あぁ、ミラさまはティラ王とシリアの王女との関係を悲しまれて、崖なら身を投げたらしい」



 私の話…。



 私はそっと影から身をのぞかせた。



 あの兵士…。



「ヒッタイト兵だわっ」



 て、ことはここはヒッタイト…?



 もう、ユラも帰って来ているはず…。



 私は兵のいるところをそっと抜けて、ヒッタイトの王宮へ向かった。



 しかし…寒いなぁ。