俺のこと、そう思ってくれるのは、嬉しいけど…… 神木さん。 それは、本当の俺じゃない。 真面目で誠実なんか、俺には一番似合わない言葉だよ。 まぁ、顔がいいことは、否定しないけどさ。 それより、あの美人に、彼氏が居ないなんて事が驚きだ。 「きっと、素敵な人があらわれますよ。」 そう言って笑ってみせた。 飲み会と化した新入社員歓迎会が終わり、俺は家へと帰った。 頭にチラつく彼女の姿を気づかない振りをして……