嘘婚―ウソコン―

友美は自嘲するように笑うと、
「私、陽平にウソつこうとしたの。

本当は去年亡くなった旦那の子供なのに、陽平の子供だってウソつこうとして彼に押しつけようとしてた」
と、言った。

「えっ、あの…」

よくわからなくて戸惑う千広に、
「ごめんなさい、あなたに言ってもわからないわよね。

でも、陽平本人に言おうと思っても、怒って逃げた後だから気まずかったの」

友美は自嘲した。

そんな彼女に千広は、
「――実は…」

昨日陽平に聞いた話を直接切り出した。

「――何だ、知ってたんだ」

千広の話を聞いた友美は一言言った。

「すみません、黙ってて…」

千広は小さく頭を下げた。

「いいのよ、あなたも緊張していただろうし」

友美は笑った。