どこ行ったのだろう?

そう思っていたら玄関からドアが開いた音が聞こえた。

足音がこちらに近づいてくる。

「何だ、もう起きてたんだ」

陽平だった。

手にはコンビニの袋があった。

「出かけてたんですか?」

千広が聞くと、陽平は隣に腰を下ろした。

「コンビニにな、飯を食わなきゃ話になんないだろ」

そう言って陽平は袋からサンドイッチとペットボトルの紅茶と缶コーヒーを出した。

「ヒロも食うか?」

陽平に聞かれたので、
「…じゃあ、いただきます」

千広は首を縦に振ってうなずいた。