「俺のおふくろ、彼氏とケンカして別れたらしい。 だから安心しろよ?」 「うん・・・分かった」 真司のお母様、どんな人だろう? きっと、離婚とか乗り越えた“真司のお母さん”だから、いい人だよね・・・? 電車に揺られ、手を繋いで歩いて家の前まで来た。 「やっぱ緊張止まんない・・・」 「大丈夫だって」 「ん・・・」 ガチャ。 「ただいま」 「お帰りー」 バタバタと廊下を走ってくる音が聞こえた。