ザザー・・・ 波の音が心の奥まで響く。 そして、素直にさせてくれる。 どちらからともなく手を繋ぐ。 「好き・・・」 自然と言える言葉。 ・・・素直になれた。 「バーカ。俺の方が好きだし」 そして、真司はギュッとあたしを抱きしめた。 ひとりぶんだった鼓動が重なり、ふたりぶんになる。 「奇跡・・・だよなぁ。 こんなに広い世界で出逢えたことは」 「そうだね。ほんと・・・」