「そーたっ!」


「んー」


本日12月24日、快晴なり。

あたしはいつもより2時間は早起きをして、颯太の部屋に来ている。



「早く起きてよー!」

そう言って布団を剥ぎ取ると、寒いらしい颯太は縮こまって、やっと目を開いた。


「…誰だよ
……って結衣!?」


颯太はガバッと起き上がって目をパチパチさせている。


「そんなに驚かないでよ」
ひどいなあ、まったく。


「…いや、驚くだろ」


「たまにはやってみたかったの!」


こんな特別な日には、
やっぱり特別なことしてみたいよね。


でもやっぱり…

「眠いです」


「プハッ。馬鹿だろ。」

颯太はそう言ってまた寝転がった。


「寝る?」


「え?」


「だーから。
まだ7時なんだしもう一回寝ればいいじゃん。

いつものように起こしてやるよ」


「…なーんか優しい颯太って変」

熱でもある?


「変って…

今日は、特別な日なんだろ?」

そう言って笑った颯太を見て顔がカアッと熱くなる。


それを隠すように颯太のベッドに入って自分で取った布団をまたかぶる。


それと同時に、温もりで暖かいベッドの中でぼーっとなる。

やっぱり早起きは合わないらしく眠気が襲ってきた。

「おやすみー」


あたしは颯太の温もりに
包まれて、もう一度眠りに落ちた。



特別な日
(そんな日には特別なことをしてみたくなるもの)