「──あ、たしも。 颯太が…、 好き、だよ…?」 そこまで言って、緊張の糸がほどけたように、結衣は本格的に泣きはじめた。 …結衣、が。 俺のこと、を…? 「ま…じで?」 こんなに、泣いて嘘はない…よな、と思いつつ、驚きを隠せない俺は結衣に尋ねた。 結衣は、一生懸命首を振って頷いた。 …これこそ、夢…じゃ。 ない…よな?