モデル同士の恋

「結衣?」


後ろを振り返ったまま、ぼうっとしていたあたしを不思議に思ったのか、問いかけてくる颯太。



あたしは、その声に反応して前を向いた。



足元には普段はいている靴があった。




とりあえず靴を履き替えることにしよう。


どちらにしても、このままじゃ動けない。




そう思って、靴に足をいれた瞬間、


「行ってきなよ。
って俺が言わなくてもいくか。」


葵くんはそう言った。



驚いて後ろを振り返れば寂しそうな笑顔を浮かべ笑っている葵くん。





──そんな姿を見て、自分のした過ちに気が付いた。



救いようがない。


あたしは最低だ。



頼ると決めたなら、迷ってはいけないはずだった。



仮にも彼氏なんだから。




あたし、色んな人を傷つけて、悲しませてるだけじゃない。



また、目の前が滲んできた。



今日何度目だろうか。



泣かないと決めたのに。



本当に学習能力がない自分に心底呆れた。



つい、10分もたたないくらい前に決めたことだったのに守れていないなんて。



馬鹿すぎる。