モデル同士の恋

思わず上げた声は颯太の声と重なって玄関中に響く。


そんな声をふたりで出したにも関わらず、

葵くんはまったく気にしていないようで

「結衣ちゃんはやく靴はいて!
あ、これでいいじゃん。」
と強引に話を進めていく。


そしてはい、と出された靴はさっきの靴ずれをしたもの。



「あ、これあたし…」

「ほら、はやく!」

いや、そんなこと言われても、履けないんですけど…。



痛いんですけど…。




あたしが言いかけているのにも構わず、靴を差し出して、゙はやぐと促す。

てか、なんでそんな急かすんですか…?




ほんとは行きたくなんてない。



だからといって、断れる雰囲気でもなく、何よりもこの嫌な空気が漂う場から離れたかった。


「うん…。」