漕いでいたブランコを急停止させて、大和が指さした方を見ると誰もいない。
隣を見ると夏希も大和が指さした方を見ている。
もう一度指さした方を
見てみるが誰もいない。
もしかして…
『騙した!?』
夏希とハモった。
『アハハ〜
こいつらひっかかった』
顔を見合わせて手を叩いて笑うふたり。
恥ずかしいし。
でも誰もいなくてよかった。
誰かいたらもっと恥ずかしかったよ。
それにしても…
「人騙して喜んで、楽しい!?」
あたしは颯太と大和を睨みながら言う。
「そうだよねぇ。
そっちこそ子供っぽいし」
夏希いいこと言う!!
「…」
2人は黙ったままだし。
「もういい!
夏希行こう!」
「うん。行こう」
もちろん冗談でやったことだけど
颯太と大和は本気だと思ったらしく、
下を向いたまま。
なんだかおかしくって
思わず吹き出しそうになったから
あたし達は公園から急いで出て行った。

