あたし、がどうしたいか? 全部を無視できるなら、 それはもちろん。 決まってる。 でも、そんなことしたら… みんなに迷惑かけるだけじゃん。 「今の結衣見てたらイライラする! はやく行けばいいじゃん。」 夏希は机をバンと叩いて怒る。 カップに少し残っていた カフェオレが揺れてこぼれる。 「…でも」 「いってらっしゃい。」 あたしの言葉を遮る 美月の優しい声はすごく落ち着いた。 「う、うん。」 なんて言えばいいのかわからず 返事だけして席を立つ。 その足で葵君のいる店の外まで急ぐ。