「ただいま」


あ!

いつもの声で
家にはいった後に気付く。


今、朝だった。


お母さん起きてるかな?



起きてるよね…



「おかえり。
どこいってたの?」

ほら、やっぱり。


聞かれる。



まぁいいんだけど。



「公園だよ」

「ふーん…
あんなカッコイイ彼氏と
一緒に朝からデート?

あんたも隅に置けないわね」

お母さんは、さすがお母さんの娘ね、と言って笑った。



…え!?

彼氏?誰!?


いつのまにそんなの出来たの?


「か、彼氏って誰!?」

お母さん、
誰かと見間違えてたんじゃないの!?」


あたし彼氏なんか作った覚えないし!



「えー?
お母さん見たわよ。
さっき送ってもらってたじゃない。

結衣は颯太とラブラブなのかと思ったけど…
違ったのね」

お母さんはひとりで
ベラベラしゃべり続ける。