モデル同士の恋

下を向いていた顔をあげ、立ち上がろうとすると…


なんだか見たことある顔。


「おはよう
こんなところで何してんの?」

そんな陽気な葵君の声。


なんか朝から会いたくないかも…


そうは思っても、露骨に嫌なオーラを出すわけにもいかない。



「おはよっ。
朝早く起きたから家から近いし散歩しに来てたんだ!」


って…葵君こそなんでここにいるんだろう…?


もしかして!あたしのことつけてた!?

…そんなわけないか。


自意識過剰にも程があるぞ、自分。



「そうだったんだ!
俺も意外と近くに住んでるよ♪」

なんだ、つけてたわけじゃないのね。

当たり前か。


それより、近くに住んでるのにお互い気付かなかったんだなー。

世界は広いね~。


「ほんと意外!
どこ中?」

「2中だよ。
そっちは?」

2中…あ、逆の方に住んでるんだ。


どうりで知らないわけだ。



「7中!
反対側なんだね。」

中学校の学区はこの公園をはさんで西側と東側で別れる。


「それは知らないのもしょうがないな!」

葵君はそう言って笑う。


何しろ2中と7中は仲が悪い。


何故だかはわからないけど昔からそう言われてたみたい。

だからお互い交流とか、ほとんどないと思う。