桜川公園。 最高に嬉しい思い出も。 最高に悲しい思い出も。 ――見守ってくれた公園。 この公園のベンチの隣の席に座り、あたしの話を聞いてくれていた健ちゃんが、 あたしの話が終わると、あたしの頭をするりと撫でた。 「そっか。 じゃあ… 悠の事は忘れて、俺とつきあえば?」 「…は?」 露骨に嫌な顔をしたあたしの頭を、ワシャワシャ撫で回しながら健ちゃんは言う。 「バーカ! 冗談だよ」 「…」