天使のキス。

悠が最後に、あたしの手のひらに乗せたもの。


それは――…


あたしの思いをのせた四葉のクローバー。


色あせたそれが、粉々になって消えていくさまを――…


降りしきる雨の中、あたしは、ずっとずっと見つめていた。


あたしと悠の恋も、同じように粉々になって散っていったことを感じながら。



悠はこの時を境に、あたしの前でもパパとママの前でも、無表情を貫いた。