天使のキス。

「いや…」


さっきから悠は「いや…」しか言わない。


「じゃあ…
あたしを嫌いになったんじゃないなら…。
別れたいって何?
悠、別れたいって、どういうこと?」


頬に当たる雨粒と目から流れ落ちる涙で、あたしの顔はぐちゃぐちゃだった。


「わかるように説明して!」


あたしの金切り声に悠はうつむき、そして、淡々と言葉を紡いだ。


「心が壊れそうなんだ。
このままだと、オレの心が壊れてしまいそうなんだ。
愛里の事を好きになりすぎて。