ペンキで作り出したような水色の空。

キラキラ反射して光ってるプール。

照り付ける太陽と熱を跳ね返す肌の痛みに夏を感じずにはいられない。






夏休みが始まって1週間と半分が過ぎた。

今日は小春ちゃんと2人でここら辺では1番大きいプールに来てる。


お父さんの事で心配かけてたし結果報告もかねて遊ぶ事になった。




「…そっかぁ……めっちゃ心配やったけどとりあえず第1関門クリアやね」

「…うん……何かさ……私が意地になってただけやったんかなぁー…って。…お父さんに寂しかったって事わかってもらえただけで、胸の中…スッキリしてんねん」



お父さんの顔を思い出した。

「華凛の気持ち気付いてやれんなんて…、父親失格やな……」

そう言って小さく笑った。


でも…

「ほんまの気持ち話してくれて…嬉しいねんで…」


その笑顔の方が私は好きだよ。


…やっぱりお父さんにはいつも笑顔を家に持ち帰って欲しい。

その為には……琴美さんが必要なんだよね?


お父さんのその素敵な笑顔を作り出してるのは、私達であり…、琴美さんでもあるんだって……こないだのお父さん見てたらわかっちゃったよ。




流れるプールに身を任せながら浮輪にくっつく私達。

水から出た肩にジリジリと照り付ける太陽が痛い位。