翌日、雨雲に支配された空の下を出勤した。
母親が「嫌な天気」と言って、父親とくっついてる。
「おはよう」
「あ、おはよーう」
もう見慣れた光景。
両親も離れようなんてしない。
椅子に座り、一服してると、ゴロゴロ…ッと、光りながら、雷が鳴った。
小さい頃は、“鬼に臍(へそ)が取られる”と、じいちゃんに脅されて、お腹を必死に隠したっけ。
そんな事を考えると、みんなも揃った。
朝礼と同時に、摘発の会議が始まる。
今日の責任者は、坂田と由良さんらしい。
私は回されて来た資料に目をやった。
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