「あーあ、寝てるよ」



守優さんは自分のコートを芽依実に掛けると、ストーブを点け、キッチンへと行く。



「晩飯、どうするかなー…」



鼻歌を歌い、冷蔵庫を覗いてる。

俺は指輪は手紙を片付け、芽依実を揺らした。

顔には涙の痕。

…感動したんかよ;;

女って、これだけで喜ぶんや…。



「芽依実!芽依実!」



名前を呼ぶと、芽依実は目を擦りながら欠伸をした。



「寝てた……って、ヒィッ!;;」



“ヒィッ!;;”って。

…俺は化け物か。

徐々に赤くなる芽依実の頬。



「べ、別にプロポーズで驚かないし、泣かないからっ!!;;」



「芽依実、泣いたのか?」



手を洗いながらニヤニヤする守優さん。

芽依実はギクッと、肩を震わせた。