あれから何分が過ぎただろう。 放水も意味がない。 「圭、本当に避難は完了したの?」 そこに母親が現れた。 「ちょっと、叔母さん!!」 「私は、大丈夫。だけど…胸騒ぎがするの」 母親の勘は、当たってる事が多い。 けれど、“胸騒ぎ”=逃げ遅れが居る事なのだろうか。 「出動おめでとう…ヤダ、パパったらぁ!」 携帯を片手にはしゃぐ井川の方が気になる。 「あのさ。刑事は野次馬じゃないんだけど」 私は井川に注意をしに行った。 これは警察の信頼を失う行為にも繋がるからだ。