「そうだ!小山くんと写真撮りなよ。」

「え、撮らなくていい。」

みんなに背を押され、女の子に群がられてるアイツに近づいてしまう。

「小山くん!」

「本当、いいから!撮んなくて!」

アイツこっち睨んでるし。

「香と一緒に写って!」

ほら、すごく嫌そうな顔してるもん。

そんな顔されると私だって傷つくよ…。

「分かった。」

アイツはそう言うと、行列を作っていた女の子たちを無視して私の方へと歩いてきた。

どうしてそんなに素直に来ちゃうの?

「香、これつけて」

美代ちゃんはつけていたティアラをとって、私の頭に載せた。

「え、ちょっとみんな!」

なんか私が撮りたくて堪らない人みたいじゃん。

「ほらほら、幻のクラス代表として写りなさい。」

玲奈の有無を言わせない視線に、私は抵抗するのを止めた。

「分かった…。」