「もう、いいって!!」


あたしはいい放つ。



「じゃ、水道で洗っとけば…」

もごもごと心平は言う。




水道なんかで洗いたくない…

チャラになんかしたくない。



けど、心平の視線が突き刺さる。



その瞳に…その心に

あたしの気持ちがバレちゃだめなんだ…。



唇にギユッと力が入る。




バレたら一緒にいられなくなる―…側にいたい。



心平の重荷になりたくない。



あたしは、ごまかして洗い流す方法が思い付かない。