「チョイ役だったし。

ワリのいい、短期のバイトみたいなもんだって考えだったから」



「けど、教えてくれても良かったじゃん」



「長続きするとは考えられなかったし。

生徒役なんかうじゃうじゃいたし。

誰にも気づかれないでいられる自信あったんだよね。

チャラチャラしてる感じが自分自身イヤでさ。


星良にはバレたくなかった」



「内緒でコソコソしなくったっていいじゃん」

 あたしは背中に向かって言った。



寂しかったんだ…それが本音。



どんどん心平が、遠ざかっちゃう気がするから。