「バイトって言っちゃうところ!! スゴいっ!!」

 瞳をキラキラさせながら、左サイドの子は言った。



心平のファンなんかいたんだ?



知らなかった。



「心平君って、彼女とかいるんですか?」

 突然そんな質問…が後ろの方から飛んできた。



「ナイショ!!」

 手を左右に振って、もう聞かないで的なジェスチャーをする心平。




「あの〜二人は付き合ってるんですか?」

 右サイドの子が手をグーに握ってマイクみたいにして、心平に向ける。



困った心平の顔…

眉をしかめて…。



切ないよ〜悲しい。




そんな顔されちゃうんだ…あたしの存在って。




心折れそう…。