―― ピ〜〜〜〜 校庭の桜が盛んなある春の日、静まり返っている体育館に、一閃の笛の音が鳴った。 「今日は一年の新入部員が来てるから、自己紹介してもらう」 そう言うと、バスケ部監督の沢波は、一年の列の先頭に手を伸べた。 一人一人名前と出身中学と目標を言っていく。 そして俺の番まで回ってきた。 俺は一回大きく深呼吸をして、声を張り上げた。 「寺原寛太!南中出身!目標は、IH…、全国制覇です!!」