「何か話したか?」

「……顔もよく覚えて無いのに
話したわけないじゃん」

「それもそうか…」


キーンコーンカーンー…


「おい…チャイム鳴ったぞ?」


私を追い出すように促す。

結局私は次の授業に出るはめに…
というか
教室まで連れて行かれた。

先生は、あれからも動こうとしない私を
面倒くさそうに教室へ引っ張って行った。

ドアの前まで来て止まる身体。
先生の手が今まで引っ張られていた腕から離れる。


「ほら…」

「面倒くさ……」


嫌だと先生の顔を見上げれば
その表情は険しさを増す。

そして真面目な表情になったかと思えば、低めの声で"行け"の一言。


はぁ。