「………」


また沈黙が続く。

今度は自分から
沈黙を断ち切った。


「…とにかく、私はあなたが思っているような人間じゃないの」


私はそう言って
立ち去ろうとした…


「待って…」


振り返ると彼は
1枚の封筒を渡してきた。

薄水色の何も書かれていない封筒。

裏返すと

"again"

とだけ手書きで書いてあった。


「気が向いたら開けてみてよ。」


そう言って
彼は教室を出ていった。

私はその封筒を
開けはしなかった。