雨が弱くなって
向こうの空は厚かった雲が裂け、
間から青色が見える。

もう少しすれば
ここも晴れる。

私は手の中にいる子犬を見た。
この子をどうしよう…

家に連れて行きたいけど、
私の両親は動物が嫌いだ。

私には兄がいる。
私達は動物が大好き。
だけど、私達だけでは
到底世話はできない…

例え連れて帰ったとしても
すぐに追い出されてしまうだろう…

私はどうしようもなく、
この子犬に二度目の悲しみを与えてなければならないことに
悔しさを感じ、
涙を押さえられなかった。