掴みどころがない、まさに雲みたいな性格だ。



ん、そう。それがしっくりくる。



「草川くんって雲みたいだよね」


強引に連れてこられたお洒落なカフェレストランで、パフェを頬張りながら私は言った。



「そう?雲か、面白い例えだね」

「うん。本当、掴みどころがない」

「……そんな風に言われたの初めてだな」



王子様みたいな、爽やか顔に似合わず、ブラックコーヒーを飲む草川くん。
これもすっごく意外だった。


『俺もケーキ♪』とか言いそうな雰囲気なのに。