"ねぇ、あの子むかつくんだけど"

"あぁ、わかる。調子乗ってんじゃねーよみたいな"

"いじめてやろーか?"

"キャハハ、いいね!"


たまたま昼休みに聞こえた声は、残酷なもんだった。

人を妬むやつ。
大ッ嫌いだ。


「来斗どーした?」

「ん?いや、別に?」

「来斗くん、いつもボーッとしてるもんね」

「うっせーよ、美月」


ケラケラ笑う美月。
あれから、俺と健の横には美月がいつもいる状態。

他に変わったことと言えば…
美月は俺のことを、来斗くんと呼ぶようになった。